F型コネクタの作り方

同軸ケーブルとF型コネクタ F型コネクタ

「F型コネクタって自分で加工できるの?」「どんな道具が必要?」

F型コネクタ(接栓)は、アンテナ線(同軸ケーブル)をブースターや分配器などの機器に確実に固定するためのコネクタです。ワンタッチプラグより接触が安定していてブロックノイズの原因になりにくく、アンテナ工事のプロも現場で使用しています。

この記事では、実物の工程写真13枚を使ってF型コネクタの加工手順をひとつひとつ丁寧に解説します。初めての方でもこの手順通りに進めれば問題なく仕上げられます。

📋 この記事でわかること

  • ✔ F型コネクタとは何か・ワンタッチプラグとの違い
  • ✔ 加工に必要な道具と材料
  • ✔ 同軸ケーブルの外皮剥き〜コネクタのかしめまで全13ステップ
  • ✔ よくある失敗と注意点
  • ✔ F型コネクタを使うべき場面・使ってはいけない場面

F型コネクタとは?ワンタッチプラグとの違い

F型コネクタ(Fコネクタ・接栓とも呼ばれます)は、同軸ケーブルの端末に取り付けるネジ式のコネクタです。ブースター・分配器・分岐器などアンテナ関連機器のF型端子に締め込んで接続します。

F型コネクタ ワンタッチプラグ
接続方式 ネジで締め込んで固定 差し込むだけ
接触の安定性 ◎ 非常に安定 △ 緩みやすい
使用場所 ブースター・分配器・屋外機器 テレビ・レコーダーの接続
加工の難易度 やや高い(工具必要) 低い(手で取り付け可能)
耐久性 高い 普通

テレビやレコーダーの差込口(アンテナ入力端子)にはF型コネクタを使わないことをおすすめします。5C等の太い同軸ケーブルに取り付けたF型コネクタを挿し込むと、テレビ側の端子が広がって変形し、その後ワンタッチプラグが十分に接触できなくなる可能性があります。テレビ・レコーダーへの接続にはワンタッチプラグを使用してください。

🔌 ワンタッチプラグの作り方はこちら


加工に必要な道具と材料

🛠 用意するもの

  • F型コネクタ(接栓):同軸ケーブルの太さ(2C・3C・4C・5C)に合ったものを選ぶ
  • 同軸ケーブル:S-4C-FB・S-5C-FB などアンテナ用
  • ペンチ:コネクタのかしめ(圧着固定)に使用
  • カッターナイフ または ハサミ:外皮・アルミの切り込みに使用

専用の同軸ケーブルストリッパーがあると剥き作業が格段に楽になりますが、カッターでも問題なく加工できます。

F型コネクタはケーブルの太さに合ったサイズを選んでください。サイズが合わないと加工できなかったり、接触不良の原因になります。ケーブルの外皮に「S-5C-FB」などの表記がありますので確認してから購入しましょう。

F型コネクタの加工手順【写真13枚で解説】

以下の手順をひとつひとつ確認しながら進めてください。慣れれば1本あたり5〜10分で加工できます。


同軸ケーブルとF型コネクタを用意する

1同軸ケーブルとF型コネクタを用意する

まず加工に使う同軸ケーブルとF型コネクタを揃えます。ケーブルの太さ(2C・4C・5Cなど)に合ったF型コネクタを選んでいるか確認してください。


ケーブル先端から2cmのところに切れ目を入れる

2先端から約2cmの位置に外皮の切れ目を入れる

カッターナイフまたはハサミで、ケーブル先端から約2cmのところの外皮(黒いビニール皮膜)に一周切れ目を入れます。深く切りすぎると内部の芯線を傷つけるので注意。


クネクネさせて外皮を切り離す

3外皮をクネクネと動かして切り離す

切れ目を入れた箇所より先端側の外皮を、左右に軽くクネクネと曲げると切り離れます。強く曲げすぎると内部構造を傷めるので、やさしく動かしてください。


切り離した外皮を抜き取る

4切り離した外皮を先端から引き抜く

切り離れた外皮をケーブルの先端方向へ引き抜きます。この時点でシールド線(網線・アルミ箔)が露出した状態になります。


ヒゲ(網線)を指で広げる

5「ヒゲ(網線)」を指で外側に広げる

露出したシールド部分に「ヒゲ」と呼ばれる細い網線が覆いかぶさっている場合があります(トリプルシールドケーブルのみ)。指で外側に向けてほぐすように広げます。ヒゲがないケーブルはこの手順はスキップしてください。


ヒゲを根元から切断する

6広げたヒゲを根元からカットする

外側に広げたヒゲをカッターナイフかハサミで根元から切断します。ヒゲが残っていると後でコネクタに引っかかって加工しにくくなります。きれいに切り取ってください。


外皮の根元から5mmのところでアルミと発泡を取り除く

7外皮の根元から約5mmの位置でアルミ箔と発泡絶縁体を取り除く

外皮(黒い皮膜)の根元から約5mmの位置に切れ目を入れ、アルミ箔と発泡絶縁体(白いスポンジ状の素材)を取り除きます。中の芯線を傷つけないように細心の注意を払ってください。古いケーブルはアルミが固着しているので、ペンチで軽く数回つまんでほぐすと剥がしやすくなります。


F型コネクタのリングをケーブルに通す

8F型コネクタのリング(かしめリング)をケーブルに通す

F型コネクタに付属している金属製のリングを先にケーブルに通しておきます。この手順を忘れると後でかしめができなくなります。先端の加工後に通そうとしてもリングが入らないので必ずこのタイミングで通してください。


ペンチでF型コネクタを挟みながらケーブルに差し込む

9ペンチでコネクタを挟みながらケーブルに差し込む

ペンチでF型コネクタ本体を挟みながら、ケーブルに差し込みます。このときアルミ箔部分(外側のシールド)がコネクタ内側に入るように差し込むのがポイントです。少し揺らしながら押し込むとスムーズに入ります。


コネクタが綺麗に差し込まれた状態

10差し込み完了の状態を確認する

写真のように、コネクタがケーブルにしっかり奥まで差し込まれた状態になれば正解です。外皮の端面とコネクタの根元がぴったり合っていることを確認してください。隙間が大きい場合は差し込みが不十分です。


リングをコネクタの根元に移動させペンチでかしめる

11リングをコネクタの根元に移動させ、ペンチでかしめる

ステップ8で通しておいたリングをコネクタの根元(ケーブルとコネクタの接合部)まで移動させ、ペンチでつまむようにしてしっかりとかしめます。リングが均等につぶれて固定されれば完成間近です。かしめが甘いとコネクタが抜けやすくなります。


芯線をコネクタ先端面でペンチでカットする

12飛び出た芯線をコネクタ先端面でカットする

コネクタ先端から飛び出ている芯線を、コネクタの先端面(つら)に合わせてペンチでカットします。芯線が長すぎると相手側の端子と干渉するので必ず揃えてください。これで加工完成です。


正面から内部を確認する。アルミのゴミが触れていないか確認

13正面から内部を確認して仕上げチェック

コネクタの正面(先端側)から内部を覗き込み、アルミ箔のカスや切断クズが芯線に触れていないか確認します。金属のゴミが芯線に触れていると短絡(ショート)して受信障害の原因になります。ゴミが見えたら取り除いてから接続してください。

以上でF型コネクタの加工完了です。完成したコネクタはブースター・分配器・分岐器などのF型端子にネジで締め込んで接続します。

よくある失敗と注意点

初めて加工する場合によくあるミスをまとめます。事前に確認しておくと失敗を防げます。

失敗・トラブル 原因 対策
芯線を傷つけてしまった 外皮・アルミを切り取るときにカッターを深く入れすぎた 切れ目は浅めに入れ、クネクネで切り離す。専用ストリッパーを使うと確実。
リングを通し忘れた コネクタを差し込んでからリングを通そうとしても入らない ステップ8(コネクタ差し込み前)に必ずリングを通す。
コネクタが奥まで入らない アルミ・発泡の除去が不十分、またはヒゲが残っている ステップ7で十分にアルミと発泡を除去し、ヒゲはステップ6で完全にカット。
かしめが甘くてコネクタが抜けやすい ペンチでの圧着が不十分 リングが均等につぶれるまでしっかりかしめる。
接続後にブロックノイズが出る アルミのカスが芯線に触れている ステップ13の仕上げチェックで内部のゴミを必ず確認して除去する。

F型コネクタを使う場面・使ってはいけない場面

✅ 使うべき場面

  • ブースター(増幅器)への接続
  • 分配器への接続
  • 分岐器への接続
  • 屋外設置の機器への接続(耐久性が必要な箇所)
  • 振動・張力がかかりやすい箇所(しっかり固定が必要な場所)

⚠ 使わないほうがいい場面

  • テレビ本体のアンテナ入力端子への接続(端子を広げるリスクあり)
  • レコーダー・録画機器のアンテナ入力端子への接続(同上)

💡 テレビ・レコーダーへの接続にはワンタッチプラグを使用しましょう。テレビ側のアンテナ端子はワンタッチプラグのサイズに合わせて設計されているため、太い芯線のF型コネクタを無理に挿すと端子が広がって接触不良になります。一度広がった端子はその後ワンタッチプラグが十分に接触できなくなり、ブロックノイズやE202エラーの原因になることがあります。

🔌 ワンタッチプラグの作り方・種類の違いはこちら


よくある質問(Q&A)

F型コネクタはどこで買えますか?
家電量販店・ホームセンター・Amazonなどのネット通販で購入できます。価格は1個あたり100〜300円程度です。購入時はケーブルの太さ(2C・4C・5Cなど)に合ったものを選んでください。
ペンチ以外に専用の工具は必要ですか?
必須ではありませんが、「同軸ケーブルストリッパー」があると外皮・アルミ・発泡の剥き取り作業が格段に楽になります。F型コネクタの「かしめ工具(圧着工具)」もあれば仕上がりが安定しますが、ペンチでも問題なく加工できます。複数本加工する場合は専用工具の購入がおすすめです。
4C用と5C用、何が違いますか?
ケーブルの外径が異なるため、コネクタの内径サイズが違います。4Cのケーブルに5C用のコネクタをつけると固定できず、5Cのケーブルに4C用を使うと入りません。必ずケーブルの外皮に記載されている型番(S-4C-FB・S-5C-FBなど)を確認してサイズを揃えてください。
加工後にブロックノイズが出ます。原因はF型コネクタですか?
可能性があります。まずコネクタ先端からアルミのカスや切断クズが芯線に触れていないかを確認してください(ステップ13の確認)。また芯線の切断面が荒れていたり、かしめが不十分でコネクタが緩んでいる場合も接触不良の原因になります。加工し直すことで改善するケースが多いです。
F型コネクタとBNCコネクタは何が違いますか?
BNCコネクタはバヨネット式(ひねって固定)の業務用コネクタで、映像・音響・計測機器でよく使われます。一般家庭のテレビアンテナ配線ではF型コネクタが標準です。混同しないよう注意してください。

まとめ

F型コネクタの加工は最初は難しく感じますが、手順通りに進めれば誰でも仕上げられます。ポイントをまとめます。

✅ F型コネクタ加工のポイントまとめ

  1. ケーブルの太さに合ったF型コネクタを選ぶ(4C用・5C用など)
  2. コネクタを差し込む前に必ずリングをケーブルに通す(忘れると最初からやり直し)
  3. 芯線を傷つけないよう、外皮・アルミの切り込みは浅めに入れてクネクネで切り離す
  4. アルミ箔部分がコネクタの内側に入るよう正しい向きで差し込む
  5. リングはペンチでしっかりかしめて固定する
  6. 芯線はコネクタ先端面に合わせてカットする
  7. 完成後は正面からアルミのカスが芯線に触れていないか必ず確認する

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📺 地デジが映らない原因と対処法【完全版】

テレビ映像トラブルは専門業者への相談がおすすめ

テレビが映らない、E202エラーが頻繁に表示される場合は、 アンテナの向きのズレや劣化、配線の不良などが原因の可能性があります。 アンテナ設備は屋根上や高所に設置されていることが多く、自分で点検や修理を行うのは危険です。 原因が分からない場合は、アンテナ専門業者に相談することをおすすめします。
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コメント

  1. […] ワンタッチプラグやF型コネクタ等の緩みや芯線が折れていたりする場合もあります。 […]

  2. […] ブースターに繋ぐ同軸ケーブルはF型コネクタで加工してしっかりと固定する様にしましょう。 […]

  3. […] 自分でコネクタを加工する際はF型コネクタの作り方を参照下さい。 […]

  4. […] F型コネクタで作り直すと先端がピンではない為、 […]

  5. […] 作り方はこちら […]

  6. […] 同軸ケーブルの接続はすべてF型コネクターが望ましいでしょう。 […]

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